干渉する曲げに対するスリットを最小限で入れたいときに線スリットを使用する
①曲げ線にぶつかるまで外径線を延長する
②延長した線をさらに0.5mm延長し、内側に0.1mmの平行線を描く
③外径線と平行線の交点から、外径線の交点(もしくは中点)に向かって線を引き更にアプローチ長で5mm延長する
0.1mmの平行線を引くのはCAMの特性上要素になっていない単一の線は線上をレーザーが走るためである。レーザーの幅が0.2mmなので外径線のレーザー切断する距離が一致する。
曲げに近い穴加工に対するスリットの入れ方
曲げ加工には最小立ち上がり寸法があり、これはベンダーの下型のⅤ溝の大きさに依存する
穴加工が最小立ち上がり寸法内にある場合、曲げに引っ張られて穴が変形する可能性が高い。
このため、曲げ線に線スリットを入れることで穴の変形を回避することが出来る。
例:SPC1.6t
SPC1.6tは通常V8を使用し、伸びは-2.6、最小立ち上がりは5.6となっている(青線)
V溝を落とすといった対応を取っても変形を回避できない場合に線スリットを入れる
線スリットは曲げ線に入れて、長さは穴径の1.5倍~2.5倍とする。線スリットの長さは板厚と穴径によって変動する。今回の場合穴径φ3.2のためスリット長さを6.4
※曲げの角度によって線スリットの長さが変わることはないので鈍角曲げも90度曲げも線スリットの長さは同じにすること。
実際の品物で見た場合